2009年6月6日実施


はじめに

        
  今年も6 月6 日( 金)、各地連・都府県連ならびに加盟単組の協力を得ながら、全 国一斉に違法駐車状況実態調査を行いました。この取り組みは今回で17 回目(交運 労協での取り組みは12 回目)を迎え、実態調査活動に参加した組合員は759 名、沖 縄県を除く46 都道府県の64 都市・375 地点で調査しました。
 今回の調査での特徴は、昨年の調査地点より10 か所増えたにもかかわらず、違法 駐車車両総数が10,482 台(2007 年50,167 台、2008 年39,685 台)減少したことです。 その内訳は、営業用・自家用トラックの全体に占める比率は、昨年と比較して3.5% 増加していますが、車両台数的には2,075 台減少しています。一方、自家用乗用車 の割合は62.8%と依然高いものの、全体的な割合は(▲ 3.5%)下がってきています。
 この調査の目的は、都市部の主要道路における違法駐車の実態調査を行い、その 結果にもとづいて自治体等に対して駐車場整備の対策や「違法駐車防止条例」を制 定させるなど、中央・地方における道路交通環境の改善にむけた運動に資するため に実施しています。
 違法駐車問題については政府も、違法駐車に起因する交通渋滞を解消し、道路交 通の円滑化によって都市内物流の効率化をはかるために、駐車場の整備や駐車対策 の各種システムの整備、さらに「違法駐車防止条例」の制定等を積極的に促進して いくことを明らかにしています。しかし、参考資料として添付した違法駐車防止条例、 附置義務条例制定はここ数年大きな進展はなく横ばい状態にあります。
 今回の調査結果から、違法駐車の形態は各地とも多様で画一的でなく、それゆえ に各地の諸条件に沿った個別的な対策が求められています。違法駐車状況の実態調 査の結果を分析するとともに、違法駐車を解消するため各県交運労協を通じて政策 要求をまとめ、「違法駐車防止条例」や「附置義務条例」の制定にむけて、前進する よう関係部門に対する積極的な取り組みを要請します。中央においても、これらの 結果をふまえて引き続き国土交通省・警察庁に対して具体的対策の確立にむけて取 り組みを強化します。
 また、2006 年6 月に施行された「改正道路交通法」は、「放置車両であることが 確認できた車両については、駐車時間の長短にかかわらず、確認標章の取り付けを 対象とする」ことになりました。今回の調査結果から、違法駐車の実態は、全体的 には減少したものの、減少台数の内訳などを見ると、トラックは以下に駐車施設の 必要性があるかうかがえます。したがって「違法駐車防止条例」や「附置義務条例」 制定に向けた取り組みと同時に、道路における営業用自動車の駐車環境の整備(バ ス、タクシー、トラックの待機駐車と荷捌きエリアの指定、短時間駐車エリアの指定) と駅前広場、駅構内でのバス、タクシー、トラックベイの整備にむけた取り組みを 関係部門に対して、積極的に要請願います。中央においても国土交通省・警察庁に 対して具体的な対策の確立にむけて取り組みます。
 最後に、実態調査にあたって、各地連・都府県連ならびに加盟単組のご協力をい ただいたことにお礼を申し上げます。

以 上