運輸労連は、「トラックの安全を守る全国行動」の一環として、92年から「違法駐車状況実態調査」を実施してきた。
 99年から、この取り組みを交運労協に継承し、より広範な運動に発展するよう働きかけることとした。
 以下に、交運労協の総括を掲載したので、今後の活動の参考として活用されたい。

 



 交運労協は3月1日、各地方交運労協および各県交運労協の協力を得ながら、トラック部会を中心に全国一斉に違法駐車状況実態調査をおこないました。  交運労協の取り組みは、今回で6回目(運輸労連と通 算すると11回目)を迎えました。実態調査活動に参加した組合員は895名で、沖縄県を除く46都道府県の68都市の362地点で調査しました。

 今回の調査での特徴は、昨年の調査地点より51箇所増えたにもかかわらず、違法駐車車両数が5,047台も減少したことです。その内訳は、営業用・自家用トラックが、昨年よりも(△2.0%・△3,217台)減少しています。自家用乗用車の割合は77.2%と依然高い割合となっています。 

 この調査の目的は、都市部の主要道路における違法駐車の実態調査を行い、その結果 に基づいて自治体等に対して駐車場整備の対策や「違法駐車防止条例」を制定させるなど、中央・地方における道路交通 環境の改善にむけた運動に資するために実施しています。 

 違法駐車問題については政府も「総合物流施策大綱」等で、違法駐車に起因する交通 渋滞を解消し、道路交通の円滑化によって都市内物流の効率化を図るために、駐車場の整備や駐車対策の各種システムの整備、さらに「違法駐車防止条例」の制定等を積極的に促進していくことを明らかにしている。しかし、参考資料として添付した、違法駐車防止条例、附置義務条例制定はここ数年大きな進展はなく横這い状態にあります。

 今回の調査結果からも、違法駐車の形態は各地とも多様で画一的でない。それ故に各地の諸条件に沿った個別 的な対策が要請されています。違法駐車状況の実態調査の結果を分析するとともに、違法駐車を解消するためにどうするかについて各県交運労協で政策要求をまとめるとともに、「違法駐車防止条例」や「附置義務条例」の制定にむけ、前進するよう関係部門に対する積極的な取り組みを要請したい。中央においてもこれらの結果 を踏まえ、引き続き国土交通省に対して具体的対策の確立にむけて取り組みを強化します。

 最後に、実態調査ならびに集計にあたって、今年も運輸労連産業政策部に全面 的なご協力をいただいたことに紙面をお借りしてお礼を申し上げます。

以 上