「2025新春交歓会」に各界から多数のご来賓が出席
歴史的な転換点に立つ今こそ、新しい時代の創造・挑戦を!

 運輸労連は1月7日(火)、東京・全日通霞が関ビルにおいて「2025新春交歓会」を開催しました。連合をはじめ、立憲民主党、国土交通省、全日本トラック協会、関係団体など各界の関係者約200名が一堂に会しました。
 冒頭、主催者代表あいさつに立った成田中央執行委員長は、2025年の年頭にあたり「政治・経済・安全保障、そして物流を取り巻く環境が大きく変化し、歴史的な転換点に立っている今こそ、新しい時代を創造・挑戦していく必要がある」と決意を述べました(詳細は下記参照)。
 続いて、政労使の各界からご来賓の方々を迎え、あいさつをいただきました。連合・芳野会長は、2025春季生活闘争について触れ、「春闘の賃上げの成果で、賃金は上がるという新たなノルム(社会規範)が生まれつつある。動き始めた賃金や物価を再び停滞させることのないよう取り組んでいきましょう」と呼びかけました。
 国土交通省・木村審議官は、大きな変革期を迎えている物流業界について「今年をさらなる飛躍の年とすべく『業界』『荷主』『社会』の『三方よし』の実現に向けて、関連省庁と連携してしっかり取り組んでいきたい」と述べました。
 運輸労連政策推進議員懇談会・海江田会長は、物流の2024年問題の解決に向け「昨年は物流関連二法を成立することができた」としたうえで、「『仏作って魂入れず』ではないが、今年は魂を入れる年。関連法案成立に向けて今度の国会も頑張らなければいけない」と意気込みを語りました。
 全日本トラック協会・坂本会長からは、物流の2024年問題を受けたドライバーの働き方改革について「まだ道半ば。今年は組合員と行政のご指導、政治家のご理解を頂戴しながらやるべきことをやらなければならない」と力強いあいさつをいただきました。
 その後、森下中央副執行委員長の音頭で乾杯。出席者は和気あいあいと歓談を行い、金作中央副執行委員長のあいさつで2025新春交歓会は閉会しました。


●主催者あいさつ(要旨)

若い人たちに選んでいただける業界に「脱皮」を!
労使一体となって取り組みを進めよう

中央執行委員長 成田 幸隆


 新春交歓会は5年ぶりの開催になりました。昨年は1月1日に発生した令和6年能登半島地震、2日の羽田空港航空機接触事故もあり、新春交歓会を中止とさせていただきました。今年はこうして盛大に開催し、皆さんと年始の顔合わせができることを大変嬉しく思います。
 昨年は大きな変化の年でした。11月のアメリカ大統領選では、共和党のトランプ氏が4年ぶりに返り咲きました。今後、経済や安全保障での摩擦が予想されるなど、予測不可能なトランプ外交への不安は尽きません。日本では石破政権発足の勢いに乗り、短期決戦で勝利を収めたいとの自民党の思惑で10月に衆議院選挙が行われました。結果、自民党は大きく議席数を減らし、私たちが支援する立憲民主党と国民民主党は自民・公明の政権与党を過半数割れに追い込む戦果を挙げました。立憲民主党には2強の一角として、政権与党と堂々と渡り合い、政権を担える力をわかりやすく国民に見せてほしいと思います。
 物流の2024年問題についての対応ですが、昨年はトラック運輸産業にとって、大きな転換点となる年でした。2025年は、昨年の通常国会で成立した「新物効法」や「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」などを十分活用し、労使一体となって取り組みを進めていくことが重要だと考えます。そして、物流の効率化と賃金水準アップを含め労働環境改善をセットで実現していくことが不可欠です。
 物流業界における人手不足も深刻さを増しています。今後、優秀な人材を確保するうえで、労働条件の向上を実現するため、労務費を中心としたコストを適切に運賃・料金へ転嫁を図ることが必要です。「物流」には価値がある。このことを私たち自身が再認識し、自信を持って適正料金・運賃の収受に取り組みたいと考えます。
 2025年は巳(へび)年です。若い人たちに選んでいただける業界に「脱皮」していきたいと考えています。結びとなりますが、政治・経済・安全保障、そして物流を取り巻く環境が大きく変化し、歴史的な転換点に立っている今こそ、新しい時代を創造・挑戦していく必要があります。守るべき部分は守りながら、蛇のような柔軟性をもってしなやかに乗り越えていきたいと思います。引き続き、労使ベクトルを同じくして運動を進めていきましょう。今年1年間よろしくお願いします。

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