運輸労連第54回定期大会 7月8日(木)WEB開催

2021〜2022年度運動方針を決定
若者が夢と誇りをもてる魅力ある産業をめざして

 運輸労連は7月8日(木)、第54回定期大会を開催しました。新型コロナウイルスの感染状況に鑑みWEB開催(東京・全日通霞が関ビルから配信)とし、代議員や傍聴者など約360名が出席。当日は、連合・逢見直人会長代行をはじめ、立憲民主党・枝野幸男代表、運輸労連顧問・赤松広隆衆議院副議長にご臨席を賜りました。
 冒頭あいさつでは難波淳介中央執行委員長が登壇。コロナ禍で組合活動は制約が続き、組合員の皆さんとの直接対応が遮断されるもどかしさを感じる1年だったとし、「これまで以上につなぎ・つながる運動で組織の一体感を構築しよう」と呼びかけました(下記参照)。また、来賓あいさつで逢見会長代行は、「誰一人取り残されることのない安心社会をめざして、労働運動を牽引していきましょう」と力強い連帯のあいさつを発信。枝野代表からは、「1日も早く当たり前の日常を取り戻すため、当たり前の政府が必要。政権を変えるために厳しい叱咤激励をお願いしたい」とのメッセージをいただきました。そして、今期をもって勇退される赤松顧問からも祝辞と「43年の永きにわたって応援していただいた運輸労連の皆様に、心から、本当に心からのお礼を申し上げます。任期の最後まで、力いっぱい働かせていただきます」とのあいさつをいただきました。その後、第26回参議院議員通常選挙の推薦候補予定者の石橋みちひろ氏(現職・情報労連出身)、しば慎一氏(新人・JP労組出身)、鬼木まこと氏(新人・自治労出身)の3氏から当選に向けた決意が表明されました。
 議事では、報告・承認事項として、「2020年度一般経過報告」と「2020年度決算報告・会計監査報告」を承認。続いて、第1号議案「2021〜2022年度運動方針」、第2号議案「規約・規程の一部改正について」、第3号議案「2021年度一般会計予算ならびに特別会計」をそれぞれ可決しました。
 引き続き、「第49回衆議院議員総選挙必勝決議(案)」の採択、「運輸労連公式マスコットキャラクター結果と表彰」が行われた後、「スローガン」を採択。最後に、第4号議案「役員選出」により新執行部体制が発足し、難波中央執行委員長の発声による「団結ガンバロー三唱」で、第54回定期大会は閉会しました。


<スローガン>
構築しよう!
産業の価値に見合った賃金労働条件
進めよう!
物流諸課題に対応する産業政策
めざそう!
若者が夢と誇りをもてる魅力ある産業



委員長あいさつ(要旨)


中央執行委員長
難波淳介

適正運賃・料金の確保で魅力ある産業をめざし
トラックが正しく評価される時代をつくっていこう


 梅雨前線による大雨で、東海・関東に大きな被害が出ています。お亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げ、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。
 私たちトラック運輸産業は、被災地への緊急物資輸送を担っています。しかし、組合員の誰もが、いつ物資を輸送する側から「受け取る側」になるか予想できない状況です。東日本大震災をはじめとした大規模災害を思い出すのは辛いことですが、あらためて記憶を風化させない運動や行動の必要性を感じています。
 自然災害のみならず、新型コロナウイルス感染症の拡大が続いています。「物流を止めない」との使命感で、今日も社会・経済活動の維持に奮闘しているすべての仲間に感謝を申し上げます。
 組合活動も制約が続き、労働運動の原点「集まり語れ」の対面活動は、一時的に停止せざるを得ない状況です。組合員の皆さんとの直接対応が遮断されるもどかしさを感じる1年でしたが、多くの「つながり」が実感できた1年でもありました。また、運動の低下につながらないよう、リモート(WEB)の活用も試行しているところです。新たな生活様式が浸透する中、組合員の皆様とこれまで以上に「つなぎ・つながる」運動の構築に向けて取り組んでいきたいと思います。
 コロナ禍では、デジタル化の進展とも相まって、EC(通販)需要が拡大しています。欲しいモノが安全・確実に手もとに届くのは、物流システムが正しく機能しているからに他なりません。物流の歴史は人類の歴史であり、その主軸を担うのがトラック運輸産業です。賃金や労働条件の改善なくしては、魅力ある産業へと変身することは非常に厳しく、人手不足の解消は困難です。ですから、「標準的な運賃」に基づき、改善の原資となる適正運賃・料金の確保を進めていかなければなりません。こうして、トラック運輸産業で働くことの魅力を高めるとともに「送料無料」の表記をなくし、トラックが正しく評価される時代をつくりあげていきましょう。
 最後に、衆議院議員総選挙が迫っています。私たちは、感染症への政府の一連の対応を目の当たりにし、政治と生活のつながりを思い知らされたはずです。必ず投票に行きましょう!「無関心」であっても「無関係」ではいられないのが政治なのです。以上、運輸労連を代表してのあいさつといたします。

ウインドウを閉じる