2021年が一歩でも半歩でも前進したことが実感できるよう、運動を進めていく

新型コロナウイルス感染症は、基本を守れば感染することはありません


運輸労連は1月6日(水)、第6回中央執行委員会をWEB会議形式にて開催。難波中央執行委員長は、2021年の年頭にあたり、新年のご挨拶を申し上げました。また、新型コロナウイルス感染症対策にあたる医療従事者からのメッセージをご紹介しました。


中央執行委員長 難波 淳介

私たちは2020年に経験した負の面が再発しないよう
2021年の運動・行動を積極的に展開しよう

 私たちは、歴史的な転換点に立っている。
 2020年は、100年に1度と言われる感染症、新型コロナウイルスの世界的な大流行・パンデミックに覆われる1年、人々の生命は脅かされ、日々激変する仕事や家庭・暮らしに順応する適応能力が求められてきた。ヒトの流れ・モノの流れが制約される中で、各職場そしてご家庭で感染症対策に尽力すると同時に、物流を止めないとの使命感で社会・経済活動の維持に奮闘し続けている私たちトラック運輸産業に集うすべての仲間が誇らしく思う。
 その一方で、コロナ禍にあっても、日常生活を維持していくために重要な役割を担っている産業で働く労働者がエッセンシャルワーカーと呼ばれ、賞賛や尊敬が集まる中で、エッセンシャルワーカーに対する職業差別的発言や誹謗中傷も同時に飛び交う、信じがたく、許しがたい状況が続く1年だった。自分だけが良ければそれで良いという自分第一主義的な空気が強まり、共に支えあう共助の心が揺らぎ始めているのではないかと危惧している。「ステイホーム」「リモートワーク」など新たな生活様式や働き方で生み出された「巣ごもり需要」を支えるEC業界や通信販売業界で「送料無料」の四字熟語が消え去らないのは、このこともひとつの原因なのかもしれない。
 年末より感染症第3波の襲来で感染者数の増加が止まらない。政府に対して1都3県の知事の要請も行われ、緊急事態宣言の再発出が目前に迫る。国内で認可されたワクチン接種や新薬の開発等で感染症がコントロールされるまでの間はコロナと共存する中での活動の継続が求められよう。私たちは2020年に経験した「誹謗中傷・職業差別」「衛生用品の不足」等々、負の面が再発しないよう2021年の運動・行動を積極的に展開することをお互いに誓い合おう。

 アフターコロナにバラ色の世界が広がる幻想に期待する自分自身がいる。しかしながら、コロナウイルス感染症が収束した後の世界に期待したところでアフターコロナなどない。今、行動を起こさなければ何も起こらないことを知ることから始めよう。ウィズコロナの今であっても、アフターコロナになっても私たちの使命は変わらない。経済社会システムの維持には必須で重要なトラック運輸産業であることには変わらない。だから、コロナ禍であっても私たちの課題解消に向けて運動・行動を進めて行かなければならない。コロナ以前からの課題の解消に向かって、今、私たちが行動を進めることこそが、アフターコロナの世界を作り出すことに他ならない。現状を変えていかなければ未来は何も起こらないし、何も変わらない。
 そして、今こそ私たちは、自らの課題や現状に「なぜ」を突き付けよう。なぜ今があるのか?なぜこうなってしまったのか?過去に戻れないとしても、スタート地点に立ち戻って見つめ直し、未来を変えるために互いに角を突き合せよう。歴史的転換点に立つ私たちに求められることは、トラック運輸産業の将来ビジョンの構築とその実現に向けて強い意志をもって着実に実行することだ。このことは、私たちが将来世代に引き継ぐための重要なミッションだ。2021年が一歩でも半歩でも前進したことが実感できるよう、中央執行委員会全員で運動を進めていくことを年初、お互いに確認し合いたい。

医療従事者からのメッセージ

 「三密を避け」「マスクを取って至近距離で話す・大声を出す・歌うことを避ける」ことを通し、手指衛生とマスク着用をしっかりと守れば、基本的には感染することはありません。我々医療者は至近距離で重症患者を診療していますが、通常のマスク、ガウン、キャップに手指衛生で一人も二次感染者を出していません。基本を守れば、感染することはないのです。
 なぜ今感染が急拡大しているかといえば、この基本を一人ひとりが守っていないからです。20〜40代、特に若者を中心に、気の緩みが顕著です。自分は感染しても大丈夫、大したことはないと皆思っています。
 そこで皆さんにお願いです。ご自宅や職場の周りにいる、特に若い人たちに基本を守るように是非伝えてください。皆が基本を守れれば、この感染症をコントロールすることは可能です。経済も回すことができます。変異株も恐れることはありません。
 是非とも、基本を守ってください。

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