運輸労連第47回定期大会(中間年) 7月2日〜3日東京・浅草公会堂で開催
2014年度(中間年)運動方針を決定
魅力あるトラック運輸産業・産業別労働組合をめざす

 運輸労連は東京・浅草公会堂において7月2日(水)〜3日(木)の2日間「第47回定期大会(中間年)」を開催。代議員・オブザーバーなど約700名が参加しました。
 大会開催にあたり、岸本中央副執行委員長は「ドライバー不足など職場は厳しい環境にある。業界を良くするためにも、真摯な討議を」とあいさつ。
 山浦中央執行委員長のあいさつのあと、来賓として出席した連合・古賀会長、運輸労連顧問の赤松衆議院議員(衆議院副議長)と藤田前衆議院議員があいさつを行いました。また大会には、全国労働金庫協会・安藤常務理事、中央労働金庫・松迫副理事長、全労済・阿部田常務執行役員ほか多数の来賓の方々のご臨席を賜りました。
 来賓あいさつで連合・古賀会長は、「現在の政治は、危険な方向に流れている。しかし、この流れをつくったのは、私たち一人ひとりの有権者。その意味からも、私たち労働組合は世論を喚起すべく、すべての働く者を視野に入れた運動を展開する必要がある。働くことを軸とする安心社会に向け、組織化も含めた連合の運動への積極的な参加を、運輸労連の皆さんにお願いする」と力強く訴えました。
 大会議事では、「一般活動経過の報告」および「2014年度(中間年)運動方針(案)」が提案されました。この提案に対し、12名の代議員から質疑・要望が出され、1日目の議事を終了。
 大会2日目は、決算報告・会計監査報告が採決されたのち、前日の一般活動経過の報告・2014年度運動方針(案)に関する質疑・要望に対し中央本部の各担当役員が答弁。その後「2014年度運動方針」、「2014年度一般会計予算ならびに特別会計」が満場一致で採決されました。
 そして、スローガン採択のあと、狩屋中央副執行委員長が「運輸労連に加盟する組合員が結集して、政策課題の実現に向けて取り組もう」と、閉会のあいさつ。最後に全員の団結ガンバロー三唱をもって第47回定期大会(中間年)を無事終了しました。

 

スローガン
魅力ある産別組織をめざし、今、確かな改革を!
運動の底上げと強化を実現しよう



委員長挨拶(要旨)


中央執行委員長
山浦正生

若手トラックドライバー不足、適正運賃の収受など
諸課題に積極的な取り組みを


 未曾有の被災をもたらした東日本大震災から3年4ヵ月が経過。私たちは、東日本大震災を風化させない、被災地の復興・再生に向け引き続き支援を行うことを、本定期大会においてまずは確認したいと思います。
 政治の状況ですが、第186回通常国会において、雇用保険改正法案・パート労働法改正法案・労働安全衛生法改正法案が成立。私たちが強く反対した労働者派遣法改正法案は審議入りされないまま、次期臨時国会に持ち越しとなりました。政府は規制改革会議などに、労働者の代表を1人も参加させず、企業対策に偏り過ぎた新しい成長戦略・骨太の方針をまとめたところです。解雇の金銭解決の導入、労働時間のルールの見直し、外国人労働者の受け入れ問題は、慎重に協議する必要があると考えます。
 労働者を使い捨てにする「ブラック企業」が社会的な問題となり、ワークルールの強化が叫ばれる中、労働者保護ルールの改悪に対し私たちは断固として反対します。運輸労連として大衆行動に積極的に参加し、世論を巻き込んだ運動につなげる必要があるいと思います。
 外国人労働者の受け入れについては、建設分野の技能実習修了者が在留できる措置が決定されました。経済財政諮問会議も、介護・農林水産・製造分野での受け入れの必要性を示しています。ドライバー・労働力不足が深刻化するトラック運輸産業ですが、現時点では対象分野に挙げられていません。運輸労連としては基本的に、外国人ドライバー受け入れに反対の立場で対応したいと考えます。
 集団的自衛権に関しては、その行使が憲法上では許されないにも関わらず、時の政権が便宜的・意図的に解釈変更することは、立憲主義に反するものであり容認できません。安全保障は国の基本政策に関わる重要な課題であり、与党内だけでなく広く国民的議論と合意形成を図るべきと考えます。
 こうした政権の暴走に歯止めをかけるには、次期国政選挙の前哨戦である来年4月の統一地方選挙に勝利する必要があります。民主党には、働く者・生活者の立場に立った政策実現に向け、党の再建と国民に信頼される政党に脱皮するよう、改めて要請します。
 当面する運輸労連の課題に「若手トラックドライバー不足」「燃料価格高止まり」などの状況の中、「参入規制の5台割れ」「適正運賃の収受」「書面契約の義務化」「運転免許制度の見直し」など政策課題は山積しています。今こそ「産業別労働組合の力量」が求められています。本大会で活発かつ建設的な討論をお願いします。