運輸労連第43回定期大会(中間年)
2010年度(中間年)運動方針などを決定

労働政策、産業政策、組織の強化・拡大への取り組みを強め、
職場の改善と安心した暮らしの実現をはかろう!

  運輸労連は7月7、8日の2日間、東京・浅草公会堂で「第43回定期大会(中間年)」を開催し、全国から代議員・傍聴者など700名が参加しました。昨年8月の総選挙で民主党政権が実現後の定期大会となりました。
 開会にあたり司会の岸本中央副執行委員長は、「会場の浅草から真近に望む建設中の『東京スカイツリー』を例に、あのタワーと同じように日本一、世界一の労働組合になろう」とあいさつ。
 中央本部を代表してあいさつに立った山浦中央執行委員長は、「連合結成20年目にして悲願の政権交代が実現したことで、『国民の生活第一』に向けた政策の実現に成果が上がっている。そして、私たちは山積する政策課題、生活闘争を更に一層強力に推し進める」との決意を述べました。
 今大会には多数の来賓が臨席され、その中から古賀伸明連合会長、赤松広隆、藤田一枝両衆議院議員の3氏から力強い激励の言葉をいただきました。
 大会の議事では、「一般経過報告」と「2010年度(中間年)運動方針(案)」について活発な質疑応答が行われ、予算案も含めて満場一致で可決しました。
 主な代議員から質疑・要望は「春闘中小ミニマムの再検討」「時間外割増率の一律適用を」「改善基準告示の早期法制化」「暫定税率撤廃の実現」などが出され、これらに対し中央本部からは「定昇水準格差の是正という観点で妥当」「あらゆる場面で意見反映していく」「連合方針に盛り込む」「今後も関係先に強く要請」などの答弁がなされました。
 時は正に第22回参議院議員選挙戦の真っ只中、大会では、民主党の過半数獲得に向けた選挙の「必勝決議(案)」を採択。最後に山浦中央執行委員長の音頭でガンバローを三唱し終了しました。

 
スローガン
新たな時代に相応しい「物流体系」の創造を!
誇れる運輸産業への転換をめざし、今日を変え、明日をつくるため
みんなの力で諸政策を推進し、組織の拡大をはかろう!


委員長挨拶(要旨)


中央執行委員長
山浦正生

運輸産業が「魅力ある産業になるよう」
一層の取り組み強化を!


 連合結成20周年目の年に悲願の政権交代を達成することができました。この10ヵ月の民主党政権の政策は、「国民の生活第一」を実現した成果であると受け止めています。 運輸労連は2010春季生活闘争では、賃金低下の阻止と格差是正の連合方針を踏まえて闘いました。国内貨物輸送量の大幅な減少や規制緩和の影響から運賃単価の下落、競争激化、さらにコスト増により厳しい賃上げ交渉になりましたが結果として、昨年実績に若干プラスになりました。しかし、一昨年に比べてマイナスであり、格差縮小には繋がりませんでした。
 産業政策課題では、駐車・放置車両の取締りが道交法改正以降の民間委託で件数が増加しており、国土交通省や関係省庁に「営業用トラックの適用除外」や「貨物車の専用パーキングや荷捌きスペースの拡充」等の要請を行っています。
 税制問題については、民主党のマニフェストに自動車関連諸税の暫定税率廃止が公約されていましたが、税収の減少を理由に実現しませんでした。運輸労連は引き続き民主党と国土交通省に対して、暫定税率の廃止・見直しを強く要請していきます。 高速道路料金問題では、マイカーの土日・祝日割引は営業車にメリットがなく、事業用自動車に対する新料金の創設が必要です。営自格差の観点からも、営業用トラックに対する割引制度の拡大を求めてまいります。運輸労連は「21物流フォーラム」で山積する政策課題への対応を進めて来ました。政権交代の元で、国会活動や行政・業界対策をより強化する必要があります。また運輸労連は、2008年12月に「組織改革プロジェクト」を立ち上げ、改革のビジョンづくりの検討を進めてきました。来る10月に開催する「運輸問題研究集会」を中心に改革案について幅広い議論を行い、「答申」につなげたいと考えています。