厚生年金19.9%・健康保険19.9%・雇用保険10.1%が未加入
トラック運送事業者は、すべての事業所が社会保険(厚生年金・被用者健康保険・雇用保険)の強制適用事業所となっています。運輸労連フリーダイヤル相談窓口に、社会保険の問い合わせが増えていることから、今回も実態把握のためにアンケート項目に加えました。 調査結果では、社会保険の未加入が厚生年金で19.9%、健康保険で19.9%、雇用保険で10.1%となっており、前年比で健康保険は1.4ポイント、雇用保険で1.3ポイントの改善がみられますが、厚生年金では0.8ポイント悪化しています。
○厚生年金
厚生年金は、加入率が74.5%(前年79.1%)で未加入率19.9%(同19.1%)となっています。 保有台数別では、「30台以下」66.7%、「101台以上」が89.1%の加入率となって、保有台数が多くなるにしたがって加入率が上がっています。一方、違法といえる「国民年金加入」「厚生年金から国民年金の変更」と答えた人が17.4%となっています。 労働組合の有無で厚生年金未加入をみると、「組合加入」の5.8%に対して「組合なし」が30.2%となっています。 年収別に加入をみると、「300万円以下」が64.4%の加入率で一番低くなっています。また、実残業時間と残業代支給の差では、「残業しても支給されない」と答えた人の30.9%が厚生年金未加入という二重の違法状態となっています。