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機関紙づくり vol.20

レイアウト編――その2

「カコミ記事」の活用で紙面にアクセントを


カコミ記事の特徴と種類

 カコミ記事とは、ケイ線で区切られた記事で、ケイ線で囲むことからカコミ記事と呼ばれています。掲載記事の典型例は、一般紙の社説や連載記事です。流し組みの紙面の場合、カコミ記事を活用することによって、以下のような効果を図ることが可能です。
 @紙面レイアウトのアクセントになる
 A記事の区別がひと目でわかる
 B原稿を作り置きすることができる
 なお、連載記事やお知らせ記事の場合、Aの効果は大切です。さらに、@の「紙面レイアウトのアクセントになる」という効果も重要です。最近では、編集ソフトの登場により、曲線や二重ケイを用いた多様なケイ線で紙面を盛り上げているケースが多く見られます。
 カコミ記事は、以下のような記事に最適です。
 ・連載もの
 ・お知らせ
 ・人物紹介
 ・本文に対する主張、解説
 ・関連人物のインタビュー
  また、カコミ記事はケイ線の入れ方によって、次のように分類されます。
 ・タタミ 左右のいずれか一方をケイ線で仕切ったもの
 ・2方ガコミ 天地(上下)左右のうち2方をケイ線で仕切ったもの
 ・3方ガコミ 天地(上下)左右のうち3方をケイ線で仕切ったもの
 ・4方ガコミ 天地(上下)左右すべてをケイ線で仕切ったもの

レイアウト上の留意点
 カコミ記事をレイアウトするにあたっては、以下のことを頭に入れておきましょう。

@ケイ線分の字数を考慮する
 左右のケイ線は1行分、天地(上下)のケイ線は1字分が必要です。そのため、本文の文字数と比較して、文字数がケイ線の分だけ減ることになります。よって、天地(上下)にケイ線が入るカコミ記事の場合は、1行あたりの文字数も本文と比較して減ることになります。

A段数の変更が可能
 例えば、本文記事の4段分をカコミ記事にする場合、必ずしもカコミ内の本文も4段に揃える必要はありません。2段や3段にしても構いません。むしろそうした工夫は紙面の変化に好影響を与えます。

Bカコミ内の本文をヨコ組みにすることも可能
 紙面タテ組みの作成でも、カコミ内はヨコ組みにするレイアウトも可能です。また、1行の文字数が多くなる場合には2段組みにすると効果的です。

C見出しの位置は自由に
 カコミ記事は、本文記事から独立していることが明白です。そのためカコミ内の見出しの位置はタブーを意識することなく、本文の段組みを分断するような位置に入っていても、読みにくくなりません。レイアウトに変化をつけるためにも、時には思い切った位置に見出しを入れてみましょう。

D中段ケイは入れない
 本文記事との差別化を図るため、カコミ記事には中段ケイを入れる必要はありません。

Eケイ線の重複が「くどい」印象を受ける場合
 2本以上のケイ線が隣り合わせにレイアウトされていると、「くどい」印象を受ける場合があります。そうした場合は、2方ガコミや3方ガコミで処理することで、重複しているケイを削除します。


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