情報

機関紙づくり vol.12

【定期発行・アンケート調査・配布方法】

「機関紙づくり」だけに限定せず
立ち止まって仲間の声に耳を傾けてみよう

 

 機関紙担当者の中には「広報活動イコール機関紙づくり」と自ら限定してしまい、配布方法や紙面への関心度などに目が注がれていないケースが少なくありません。立ち止まって、これらが適切に行われているかを検証すること――それは次のステップにつながるのです。

●機関紙の定期発行
 情報は生き物、新鮮さが生命

コラム
紙面のイメージを変える「ジャンプ率」 機関紙における「見出しのジャンプ率」とは、本文と見出し文字の大小比を指します。たとえば、機関紙の1面のトップ記事の主見出しなどは、文字を大きくし目立たせます。このことを本文の文字の大きさと比べ「ジャンプ率が高い」と言います。またトップ以外の記事やコラム記事などは、見出しの文字をやや小さくし、「ジャンプ率を低く抑える」ことが通例です。こうすることで、紙面にメリハリが出てきます。
 また写真の扱いについても同様で、一番小さく使われている写真と一番大きく使われている写真の面積比率を「写真のジャンプ率」といいます。

 機関紙の定期発行は、読まれる紙面づくりと同様に重要な課題です。「腐っても鯛」という言い伝えもありますが、しかし、食べ時を逸して腐ってしまった鯛には食指が動きません。新鮮であればたとえ大衆魚であっても美味しく食べられるものです。情報もこれと同様に「新鮮さが生命」と考えなければなりません。新鮮な情報を発信するためには機関紙の定期発行が不可欠といえましょう。
 機関紙の発行は、定期発行をめざしながらもなかなか実現に至らないところが少なくありません。この理由には「仕事が忙しい」「記事がない」などがあげられています。この問題をつきつめてみると、やはり担当者任せに陥っているといわざるをえません。これを克服するためには、組織をあげて定期発行に取り組むことが不可欠です。
 定期発行は労働組合への信頼度を高め、読まれる機関紙へとつながっていく起爆剤にもなり得るのです。

●アンケート調査のススメ
 組合員から感想を求める

 自分たちが作った機関紙は組合員に読まれているだろうか――多くの担当者は機関紙を発行することに追われながら、ふとそんなことを自問自答することがあるのではないでしょうか。そのときは、仲間の声に耳を傾けたり、あるいは感想を聞いてみることをおすすめします。
 労働組合の機関紙にはマスメディアのように何百万人という読者がいない代わりに、身近に顔の見える読者が大勢いるという強みがあります。機関紙の反応を自分たちで確かめられることは、機関紙づくりの担当者として何ものにも替え難い冥利ともいえます。
 機関紙が読まれているのか、あるいは自分たちの活動が正しく受け止められているかなどを確認するためにアンケートを実施するのも一つの方法です。その結果から機関紙の歩むべき方向が出るとともに、担当者も勇気づけられるのではないでしょうか。

●機関紙の配布方法
 機関紙の総仕上げは「配布」

 機関紙を読んでもらうためには編集テクニックも重要ですが、組合員にどう配布するかも不可欠な課題です。
 配布方法は、直接手配り、休憩室・食堂・ロッカーなど一定の場所に置いてとってもらうなど、さまざまな方法があります。
 トラックドライバー同士、お互い顔を合わすことさえ難しい日常で、すべての組合員に確実に機関紙を届けることがたいへん難しく、配布の仕方にもさまざまな工夫が求められています。勤務形態などを念頭におきながら、①組合員の手に適切に渡るにはどのような配布方法がベターか、②配布だけでなく、組合員の目にとまりやすい場所に掲示する(壁新聞的なもの)などを検討しながら、より適切な方法を考えてみることが必要です。配布・読んでもらうまでが機関紙活動と心掛けてください。


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