情報

機関紙づくり vol.4

【実践編「企画の立て方」】

紙面のネタ(企画)は難しくない
ポイントは、何を・なぜ・どう伝えるか

 

 機関紙を数回は発行したものの、そのうち「ネタが切れた」「面白い記事が思い浮かばない」……と担当者は、企画のアイデア出しに頭を悩ませます。しかし、それはゼロからアイデアを生み出そうとするからです。企画とは、実は身の回りの情報の組み合わせで練り上げていくものなのです。

企画は料理の盛り付けと同じ。旨い・まずいは盛り付け次第

 編集方針に沿って、「何を」「どう」伝えていくかのプランをつくるのが企画です。例えば「東日本大震災被災者救援集会」が開かれたとします。これを機関紙で取り上げようと決めるのは「何を」の部分。「どう」の部分は、参加者からコメントをもらうのか、写真を掲載するのか、被災者に関連する情報を紹介するのか、などを考えることです。同じ情報を扱っていても、掲載の仕方によって読者の受け取るイメージは変わるのです。
 「どう」伝えるのかに悩んでしまうときは、「なぜ」伝えるのかに立ち戻ってみましょう。その情報を組合員に読んでほしいのは「なぜ」でしょうか?「ニュースを知ってほしいから」「参加できなかった人にも現場の臨場感を伝えたいから」「参加者の感動を分かち合いたいから」「興味を持って知識を深めてもらいたいから」機関紙に掲載する意味をよく考えれば、おのずと効果的な見せ方が決まってくるはずです。
 企画の立て方は、料理の盛り付けにも例えられますが、盛り付け次第でその料理が美味しくも見え、まずくも見えるものなのです。

何もひらめかないという前に、少しでも多くの情報を集める

 企画を考えるときに必要なことは、自分自身が多くの情報を持っているかどうかです。例えば、絶え間なくアイデアが湧き続ければベストですが、そんな担当者はまず少ないでしょう。何もひらめかないからと何日も悩む前に、少しでも多くの情報を集めることが大切です。小さなことでも関心を持って観察すれば、自然と情報は集まるものです。
 企画を考える際、「読者が知りたい情報ってなんだろう?」という疑問も多くの担当者が抱えています。読者の知りたい情報を調べるには、読者から聞くのが一番。読者は最大の先生です。日頃から、読者(組合員)の話に耳を傾ける姿勢が不可欠です。
 機関紙には、①情報伝達、②教育・啓発、③コミュニケーションの3つの発行目的がありますが、この目的を満たすことが企画の基本です。左表は、機関紙の発行目的ごとに「何を」「どう」伝えるかをまとめたものです。
 機関紙にはいくつかの役割がありますが、下表を参考に、例えば組合員のコミュニケーションを重視する機関紙は、「コミュニケーション」の記事に比重を置く、組合活動を重視する「情報伝達」「教育・啓発」に力点を置くなど、機関紙の特長を出すことも考えられます。

コラム
企画のヒント

興味を引く(読者を引きつける)5要素①新しいこと、②近いこと、③有名人・知名人のこと、④進展性のあること、⑤変わったこと
誰もが興味を持つ3要素
①赤ちゃん、②話題の人物、③ペット
身近なところに大きなネタ
①自分のまわり(足元)をよく見る・仲間から相談されたこと。困っていそうなこと
                ・通勤途上(街中、電車、バス)での出来事・家庭や地域の出来事
②季節感を大切にする・・・・・・・春夏秋冬、歳時記からネタを拾う
③流行に敏感になる・・・・・・・・ファッション、音楽、CM、ベストセラーなど
④人と会話をする・・・・・・・・・人が最も興味を持つ話題は人。職場の仲間と積極的に会話をしましょう

 

 

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