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機関紙づくり vol.3
知恵を絞り、独りでもできる
機関紙づくりの方法を編み出してみよう
機関紙づくりの第一歩は編集委員会をつくること――機関紙づくりの指南書には、大抵このように記述されています。しかし、多くの組合では機関紙を発行すること自体が高いハードルになっているうえ、さらに編集委員会をつくるというのは、職場環境をみれば「無理・難題」というのが実態です。では、どうすればよいのか、編集委員会に代わる方法を考えてみましょう――。
編集委員会に代わる別の方法を検討してみること
編集委員会が難しいとすれば、これに代わる方法はないかを考えてみましょう。その前に、機関紙づくりのプロセスは、以下のような手順で行われます。
① 企画・編集の検討
② 情報収集および記事集め
③ 紙面編集、制作
編集委員会を設けることができれば、@からBまでの一連の作業を共同で行うことが可能になり、さまざまな人の知恵や技能によって、編集作業がよりスムーズに進行し、独りで抱え込んだり、悩むことがなくなります。つまり編集委員会とは、文殊の知恵を集め・共同で編集作業を行うというシステムなのです。
では、独りでこの条件をクリアすることはできないかを考えてみましょう。まず「共同作業」による紙面づくりは不可能。しかし「文殊の知恵を集める」ことは、不可能ではありません。ポイントは、ここです。
自分の周りの人たちのアイデアやアドバイスをもらうこと
文殊の知恵を集めるためには、二つの方法が考えられます。ひとつは、メンバーが一同に会し、ワイワイガヤガヤ議論をしながら知恵を出し合うという方法。もうひとつは、さまざまな人たちに意見を聞くこと・質問を投げかけて知恵を出してもらうという方法。独りで奮闘している機関紙担当者は、後者の方法をとることによって事態は大きく変わるはずです。
企画・編集を検討する場合、独りで考えられる範囲はかなり限定的なものになりがちです。さまざまな人に意見を聞けば、それぞれの人が思い思いのアイデアを出してくれるはず。そのアイデアを咀嚼(そしゃく)しながら、企画として打ち出すのです。
独りで抱え込まず先輩や仲間に頼ることも大切
このような方法は、さまざまな場面で有効です。時節柄、春闘の宣伝を例にとれば、委員長に春闘要求の特徴を聞いてみること。即座に答えてくれるはずです。また書記長には会社との交渉状況を聞けば、快く教えてくれると思います。同僚には、ユニークな趣味を持った仲間を登場させたいといえば、「A君が最適だよ」といったアドバイスも期待できます。原稿も同様で、自分ができなければ三役にお願いをするとか、仲間に書いてもらうとか、自分だけで抱え込まないことを肝に銘じたいものです。
このようなことを一つひとつ実践していけば、編集委員会がなくても「ネタがない」「記事が集まらない」といった悩みから解放され、多くの組合員から支持される機関紙につながることは間違いありません。
コラム
機関紙づくりのチェックリスト 独りでつくる機関紙の欠陥には、次のようなことが挙げられます。欠陥を克服するため検証してみましょう。
□執行部からのお説教、呼びかけの記事が多くなっていないか?
□交渉や会議の「お知らせ記事」が多くなっていないか?
□企画もの、読み物の記事がないために固くて難しい内容になっていないか?□申入書、要求書、回答書などの丸写しが多くなっていないか?
□解説記事が少な過ぎないか?
□一つひとつの記事が長くなっていないか?
□紙面構成に手抜きがあり、変化に乏しくなっていないか?
□校正ミスはないか? |
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