1．デジタコに関する調査結果

（1）デジタコの使用期間

・デジタコを「3年以上」使用しているドライバーが43.7％ともっとも多い。
・「3年以上」に「2〜3年未満」を合計すると、全体の6割以上を占めており、使用歴の長いドライバーが多い。

【前回調査との比較】

・デジタコを「3年以上」使用しているドライバーは15.7ポイント増加している。さらに、「3年以上」「2〜3年未満」の合計割合も9.8ポイント増加しており、デジタコの普及にともなって、使用歴の長いドライバーが増えている。

【参考1　使用期間】

・デジタコを「3年以上」使用しているドライバーがもっとも多い。
・積荷別にみると「貸切（区域）」「航空貨物」の使用期間が長く、「3年以上」が5割を超えている。
・年齢別にみると「20歳代」の使用期間が他の年代に比べて短い。
・運転歴別にみると「3年未満」の使用期間が他の年代に比べて短い。

（2）デジタコ装着時の説明状況について

・デジタコ導入に対する事業者からの趣旨説明を「ある程度受けた」ドライバーがもっとも多く45.9％となっている。一方、「あまり説明を受けていない」「説明を受けていない」を合計すると3割近くを占めており、説明を受けていないドライバーもいる。
・車載器に対する説明を「ある程度受けた」ドライバーがもっとも多く48.3％と半数近くを占めている。
・事務所のパソコンに対する操作説明を「ある程度受けた」ドライバーがもっとも多く42.0％となっている。

【前回調査との比較】

・事業者からの趣旨説明について、「十分受けた」「ある程度受けた」割合が1.1ポイント増加している。
・車載器に対する操作説明について「十分受けた」割合は2.7ポイント増加している。しかし、「ある程度受けた」を含めた合計割合は1.3ポイント減少している。
・パソコンに対する操作説明について、「十分受けた」割合は1.17ポイント増加している。しかし、「ある程度受けた」を含めた合計割合は0.7ポイント減少している。
・事業者によるデジタコ導入時などの各説明がより一層望まれる。

【参考2　装着時の趣旨説明】
［1］デジタコ導入に対する事業者からの趣旨説明

・デジタコ導入に対する事業者からの趣旨説明を「十分受けた」「ある程度受けた」が全体の70％以上を占めている。
・積荷別にみると「貸切（路線含む）」「航空貨物」は趣旨説明を受けた割合が少し高い。
・年齢別にみると「50歳代以上」は趣旨説明を受けた割合が低い。
・運転歴別にみると「20年以上」は趣旨説明を受けた割合が少し低い。

［2］車載器に対する操作説明

・車載器に対する操作説明を「十分受けた」｢ある程度受けた」が全体の80％弱を占めている。
・積荷別にみると「貸切（区域）」は操作説明を受けた割合が少し高い。
・年齢別にみると「40歳代」は操作説明を受けた割合が少し高い。
・運転歴別にみると「3〜5年未満」は操作説明を受けた割合が少し高い。

［3］事務所のパソコンに対する操作説明

・事務所のパソコンに対する操作説明を「十分受けた」「ある程度受けた」が全体の60％以上を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」は操作説明を受けた割合が高く、「生鮮」および「路線（宅配を含む）」は低い。
・年齢別にみると「50歳代以上」は操作説明を受けた割合が低い。
・運転歴別にみると「20年以上」は操作説明を受けた割合が低い。

（3）デジタコや事務所のパソコンの操作に慣れるまで苦労したこと、慣れるまでにかかった期間

・デジタコや事務所のパソコンの操作に慣れるまで苦労したことについて、「アナウンスがうるさい」がもっとも多く644件、次いで「デジタコの操作が面倒」「慣れるまで疲れた」がそれぞれ637件と続いている。
・デジタコや事務所のパソコンの操作に慣れるまでかかった期間については「1〜2週間程度」がもっとも多く37.8％となっており、「1か月程度」を合計すると、全体の70％以上を占めている。

【前回調査との比較】

・「苦労したこと」について、前回調査と今回調査の上位に大きな変動はない。
・「慣れるまでの期間」については「1〜2週間程度」が3.5ポイント増加している。さらに、「1〜2週間程度」「1ヵ月程度」の合計割合も0.7ポイント増加しており、デジタコの普及にともなって、慣れるまでの期間も短縮されている。

【参考3　デジタコや事務所のパソコンの操作】
［1］苦労したこと

・デジタコや事務所のパソコンの操作に慣れるまで苦労したことについて、「アナウンスがうるさい」「デジタコの操作が面倒」「慣れるまで疲れた」の3項目の割合が高い。
・積荷別にみると「航空貨物」はこれら3項目の占める割合が低い。
・年齢別および運転歴別にみると、とくに傾向はみられない。

［2］慣れるまでの期間

・デジタコや事務所のパソコンの操作に慣れるまで、1か月程度以内が全体の70％強を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」は慣れるまでの期間が短い。
・年齢別にみると、若い年代ほど「1〜2週間程度」で慣れる傾向がある。
・運転歴別にみると、運転歴が短いほど「1〜2週間程度」で慣れる傾向がある。

（4）デジタコを装着したことによる効果について

・デジタコを装着したことにより、多くの項目について効果が見られる。なかでも、半数以上のドライバーが「速度を控えめにして運転するようになった」「急加速を抑えて運転するようになった」および「アイドリングストップを心がけるようになった」としている。
・また、燃費の変化についても「向上した」「やや向上した」を合計すると、全体の70％強を占めており、デジタコ機能の効果がうかがえる。

【前回調査との比較】

・「運転状況の把握」から「無理な運行がなくなった」まで、すべての項目で「そう思う」の割合が増加しており、デジタコ機能の効果が継続して向上していることがうかがえる。
・また、燃費の変化についても「向上した」「やや向上した」の合計割合が2.2ポイント増加しており、デジタコ機能の効果が継続して向上していることがうかがえる。

【参考4　デジタコを装着したことによる効果】
［1］自分の運転状況が把握できるようになったことについて

・自分の運転状況が把握できるようになったことについて、「そう思う」が全体の40％弱を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、5割を超えており、一方「生鮮」が低い。
・年齢別にみると「20歳代」の割合が高い。
・運転歴別にみると「3年未満」の割合が高い。

［2］速度を控えめにして運転するようになったことについて

・速度を控えめにして運転するようになったことについて、「そう思う」が全体の50％強を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、「生鮮」が低い。
・年齢別にみると「20歳代」の割合が少し低い。
・運転歴別にみると「3〜5年未満」の割合が少し低い。

［3］急加速を抑えて運転するようになったことについて

・急加速を抑えて運転するようになったことについて、「そう思う」が全体の50％強を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、7割を超えており、一方「生鮮」が低い。
・年齢別にみると、とくに傾向はみられない。
・運転歴別にみると「3年未満」の割合が高い。

［4］急減速を抑えて運転するようになったことについて

・急減速を抑えて運転するようになったことについて、「そう思う」が全体の50％弱を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、「生鮮」が低い。
・年齢別にみると「20歳代」の割合が高い。
・運転歴別にみると「3年未満」の割合が高い。

［5］エンジン回転数を抑えて運転するようになった

・エンジン回転数を抑えて運転するようになったことについて、「そう思う」が全体の5割弱を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、「生鮮」が低い。
・年齢別にみると「40歳代」および「50歳代」の割合が若干高い。
・運転歴別にみると「3年未満」および「20年以上」の割合が高い。

［6］アイドリングストップを心がけるようになったことについて

・アイドリングストップを心がけるようになったことについて、「そう思う」が全体の5割強を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、「生鮮」の割合が低い。
・年齢別にみると「40歳代」および「50歳代以上」の割合が若干高い。
・運転歴別にみると「3年未満」および「20年以上」の割合が若干高い。

［7］運転時間や手待時間が判り無理な運行がなくなったことについて

・運転時間や手待ち時間が判り無理な運行がなくなったことについて、「そう思う」が全体の30％弱を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、「生鮮」の割合が低い。
・年齢別にみると「20歳代」の割合が高い。
・運転歴別にみると「3年未満」の割合が高い。

［8］デジタコ機能の利用による燃費の変化について

・デジタコ機能の利用による燃費の変化について、「向上した」が30％強となっており、「やや向上した」を含めると全体の7割強を占めている。
・積荷別にみると「航空貨物」の割合が高く、「生鮮」の割合が低い。
・年齢別にみると「30歳代」の割合が低い。
・運転歴別にみると「3〜5年未満」の割合が低い。