運輸労連は、「トラックの安全を守る全国行動」の一環として、92年から「違法駐車状況実態調査」を実施してきた。
 昨年から、この取り組みを交運労協に継承し、より広範な運動に発展するよう働きかけることとした。
 以下に、交運労協の総括を掲載したので、今後の活動の参考として活用されたい。

 



 交運労協は3月6日、各地方交運労協並びに各県交運労協の全面的なご協力を得ながら、トラック部会を中心に全国一斉に違法駐車実態調査を行いました。
 この調査は、運輸労連が92年から独自に実施していたものを、交運労協の取り組みとして昨年から継承したもので、2回目の実施となりました。
 今年度の調査には、全国で770人の組合員が参加し、沖縄県を除く46都道府県の66都市・361地点で調査を実施しました。昨年と比較して、調査対象地域が2都市、8地点増えました。
 全国の調査地域での違法駐車車両総数は93,406台(昨年87,563台)。昨年よりも調査対象地域を拡大したこともありますが、多少増えている傾向にあります。違法駐車の内訳をみると、自家用乗用車が圧倒的に多く、自家用トラック、営業用トラックがこれに続いています。しかし、地域・時間帯によってはトラック(貨物車)の違法駐車の比率が高いところも見かけられます。これらが今年度の特徴です。
 この実態調査の目的は、違法駐車が道路混雑の原因であり、しかも集配車両を中心としたトラック運送業においても輸送効率が阻害されるなど切実な課題となっています。こうしたことから、とくに都市部の主要道路における違法駐車の実態調査を行い、この資料をもとに自治体に対して、駐車場整備や「違法駐車防止条例」を制定させるなど、中央・地方における交通環境の改善にむけた運動に資するために実施しているものであります。
 この間、地方交運労協並びに各県交運労協の関係者の皆さんの努力によって、多くの自治体で違法駐車防止条例を制定(参考資料で掲載)させています。しかし資料でも明らかなように、平成8年以降の条例制定は極端に減少してきています。その原因が何であるかは定かではありませんが、違法駐車が依然として解消していない現状のなかで、各県の条例制定にむけた取り組みはますます重要となっています。そのためにも、実態調査の結果を最大限活用し、各県交運労協の更なるご奮闘を要請いたします。
 また、「交運労協政策資料」No.10(1997.6.2)においても、「違法駐車防止条例の概要」「標準駐車場条例の改正について」が参考資料として収録されていますので、是非参照してください。(運輸労連産業政策部資料No.55)
 最後に、実態調査の集計にあたっては、運輸労連産業政策部に全面的なご協力をいただきました。改めて紙面をお借りしてお礼を申し上げます。

以 上