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機関紙づくり vol.1

セオリーにあまり拘らず、まずラクに作ることから始めてみよう

「機関紙を発行して組織を活性化させたいのだが…」。しかし、「専従者が不在」「仕事が忙しい」「作り方がよく分からない」といった悩みを抱えている人たちは少なくありません。本コーナーでは、セオリーにあまり拘らず、なるべくラクに作れる機関紙の編集法を連載します。

 手作り機関紙をなるべく簡単に作ることができないだろうか―。とはいっても新聞づくりにはセオリーがあるし自分には難しいな、と躊躇してしまう人も少なくありません。しかし少し発想を変えてみましょう。つまり初めから立派な機関紙を作ろうとするのではなく、まず発行してみる、そして継続して発行していくことによって、少しずつより良い機関紙にしていくという意欲を持つことです。

はじめは「お知らせ」のようなものから発行してみよう

 例えば、はじめはレクリエーションの「お知らせ」のようなものでも、まず発行してみることです。次にレクリエーション「結果報告」を。スナップ写真を織り込めば、よりビジュアル的な紙面となります。ここまでできれば、組合の大会を写真や新任役員の紹介などを交えながらトライしてみましょう。
 このようなものであれば時間をかけなくてもできますし、慣れない人でも機関紙を定期的に継続して発行することができます。少し慣れてくれば、記事を書く⇒見出しをつける⇒写真を掲載する、あるいは読みやすくするためにレイアウトを工夫するといったことが次のステップになります。いきなり良いものを、読んでもらえるものを作ろうとすると挫折感に陥るのがオチ、「急がば回れ」の精神で取り組みましょう。
 筆者は現在、某組合の機関紙コンクールの審査を担当させていただいていますが、数年の間に素晴らしい機関紙に変身している紙面にたびたび遭遇します。去年より今年、今年より来年といった形で一歩ずつ良い紙面づくりに努めている証左と受け止めています。
 いきなり良いものを、読んでもらえるものを作ろうとすると、挫折します。

組合員からの紙面批評に真摯に耳を傾けて一歩ずつ紙面の向上へ

 別紙は、ボウリング大会の参加者募集を掲載した「ユニオンNEWS」で、いわゆるお知らせだけを掲載した機関紙で、パソコンに向かって約1時間程度でできあがったものです。  
  見出しでは、①恒例のボウリング大会が開催されること、②職場対抗戦に熱戦が期待されること、③個人戦にも豪華な賞品が用意されていることを訴えました。その下段にはリードとして、「10年ぶりに賃金改善の期待がかかる2014年春闘に向けて、ボウリングを通じて連帯と団結を高めよう」とする参加呼びかけを行い、次に「実施要領」を記述するという極めてシンプルな構成です。
  これを初めの一歩として、次にボウリング大会の結果報告⇒定期大会報告⇒新年の決意・あいさつといった内容のものを順次発行していくことによって、機関紙活動が次第に定着していくのです。
  自分で制作した機関紙、たとえビラのようなものであっても組合員に配布するということは勇気が伴いますし、もしクレームがきたらどうしようと考える人も少なくありません。
大切なことは、読者・組合員からの批判・批評に恐れず、それを糧にしてさらに良い機関紙づくりをめざすというスタンスを持ち続けることです。

コラム
「Word」ソフトで大抵の紙面作りは可能 編集ソフトは現在、プロ用からアマチュア用までさまざまなものが、市販されています。例えば「インデザイン」「クォークエクスプレス」などはプロ用で、デザイン事務所や印刷業界で活用されています。アマチュア用として使われているのが「編集長」で、労働組合の機関紙担当者の多くの人が活用しています。
 しかし、もっとも活用されているのがマイクロソフト「Word」かもしれません。「Word」は基本的には編集ソフトではありませんが、簡単な機能を知るだけで、きれいで読みやすい機関紙を作ることが可能です。(「Word」による紙面編集は、「レイアウトの基本」のところで図解を交えながら詳細に説明します)

 

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